革財布の寿命を左右する3種類の本革とは?より長持ちする革を見極める方法。

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革製品は高価だからこそ、長く愛用できるものを選びたい。しかし革には、フルグレインレザーやスプリットレザー、カーフレザーやキップレザーなど数多くの種類があり、どの革が自分にとって最適なのかは分かりづらいものです。革のことを知らずに革製品を選ぶのは、住む家を外観だけで選ぶようなもの。色やデザインだけで選んでしまうと、すぐに手放さざるを得なくなることもあります。そこで今回は、革製品の「耐久性」に焦点を当て、長持ちする革の特徴から見極め方まで詳しく説明します。革を理解することで、革製品選びで失敗するリスクを大きく減らすことができます。

革製品が長持ちするのは革が丈夫な繊維層でできているから

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革が長持ちするのは、繊維が複雑に絡み合った丈夫な繊維層でできているからです。これは、多数の紐が撚り合わさった1本の頑丈なロープのようなイメージです。牛革や鹿革、豚革など、革の繊維は「銀面(ぎんめん)」と「床面(とこめん)」という2つの異なる層で成り立っており、その構造が革製品の寿命に大きな影響を与えます。

銀面(ぎんめん)とは緻密で丈夫な革表面の繊維層のこと

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革の断面。赤く染まった緻密な繊維層が銀面

銀面(または銀層)とは、なめらかで丈夫な革の表面層のことです。この層は、シボや毛穴が見える部分であり、多くの人がイメージする「革の表面」そのものです。

なぜ銀面は丈夫なのか

銀面が丈夫なのは、内部の繊維がぎゅっと密に絡んでいるからです。繊維が密接に集まっていることで、強い衝撃や摩擦にも耐えることができます。外から受ける力を、密集した多くの繊維が分け合って効果的に分散するのです。そのような丈夫な繊維構造を持つのは、動物が受ける外部からのダメージを防ぐ役割があるからです。自然界において動物は、紫外線、切り傷、感染など多くの刺激にさらされます。その環境の中で身を守るため、体の一番外側である銀面が丈夫な構造になっています。

床面(とこめん)とは粗く柔らかい革裏面の繊維層のこと

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革の断面。粗く絡んだ繊維層が床面

床面(または床層)とは、柔らかく毛羽だった革の裏面層のことです。この面は、毛羽立ちを細かく整えて、スエードとしてもよく使われます。

なぜ床面は柔らかいのか

スエードを思い浮かべると分かるように、この層の繊維は、毛羽立つほど粗く絡んでいます。そのため隙間が多く、隣り合う繊維は銀面ほど密着していません。それにより繊維が自由に動きやすくなり、全体が柔らかくなるのです。このような繊維の構造になっているのは、動物が体を自由に動かしたり、隙間の空間によって適切に体温を調節したりする役割があるからです。自然の中で快適に生きるため、革の内側である床面は機能的で柔らかい構造になっています。

本革はフルグレインレザー、コレクテッドグレインレザー、スプリットレザーの3つに分けられる

本革には数多くの種類があります。牛革、豚革、鹿革。牛革の中にも、カーフやキップ、カウなど。これらの本革は、表面の層である銀面がどれだけ残されているかによって、大きく3つの分類にまとめることができます。それが「フルグレインレザー」「コレクテッドグレインレザー」「スプリットレザー」です。

フルグレインレザー(銀付き革)とは銀面が削られていない本革のこと

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銀面(表面の層)を削らずに仕上げた本革を、フルグレインレザー(銀付き革)と呼びます。英語では「Full grain leather」と書き、ここでのフルは「完全な」を、グレインは「銀面」を意味します。つまり「完全な銀面を持った革」という意味です。緻密で丈夫な層である銀面を全て残すことで、最も耐久性が高く、最も革本来の自然な表情を味わえる革になるのです。そのため、フルグレインレザーでつくられる革製品が最も寿命が長くなります。しかし、表面を削って傷や汚れをごまかすことができないため、原皮そのものが高品質でなければなりません。さらに、選別や加工にも手間がかかるため価格が高くなります。高価であっても自然な表情と極めて高い耐久性を重視する方には、フルグレインレザーでつくられた革製品がおすすめです。

コレクテッドグレインレザー(銀磨り革)とは銀面の一部が削られた本革のこと

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銀面(表面の層)を少し削って整えた革を、コレクテッドグレインレザー(銀磨り革)と呼びます。英語では「Corrected grain leather」と書き、この場合の「コレクテッド」は「補正された」を、「グレイン」は「銀面」を意味します。つまり「銀面が補正された革」という意味です。表面を削ることで、元々の動物が受けた傷や汚れが目立たなくなり、均一でなめらかな質感を楽しめる革になります。この革は、フルグレインレザーに比べて原皮の質が多少劣っていてもつくることができます。そのため、価格はやや抑えられる傾向にあります。また、どれだけ削られているかによりますが、基本的には銀面の大部分が残っているので、フルグレインレザーに次いで耐久性があります。均一な表情、程よい価格、そして相応の耐久性を求める方には、コレクテッドグレインレザーでつくられた革製品がおすすめです。

スプリットレザー(床革)とは銀面がすべて切り離された本革のこと

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銀面(表面の層)がすべて切り離され、床面(裏面の層)のみでできた本革を、スプリットレザー(床革)と呼びます。英語では「Split leather」と書き、この「スプリット」は「分割」を意味します。つまり「銀面が切り離された革」という意味です。スプリットレザーは、緻密で丈夫な銀面が存在しないため、耐久性はフルグレインレザーやコレクテッドグレインレザーに劣ります。その代わり、隙間の多い繊維構造により、軽くて柔らかく、吸湿性も高いです。この革は、細かく起毛した床面を表にして、スエードとして使われることが多いです。また、スプリットレザーの表面に樹脂をコーティングし、その上に革の毛穴やシボの模様をプレスすることで、銀面がある革に似せたものもあります。これは本革と合皮の中間的な性質を持つ革です。いずれにしてもスプリットレザーは、元の革の表面に傷や汚れがあっても、それを切り離して均一につくることができるので、価格を低く抑えられます。軽さ、柔らかさ、低価格を重視する方には、スプリットレザーでつくられた革製品がおすすめです。 ※スプリットレザーからつくられるスエードは、日本では「床(とこ)スエード」と呼ばれ、銀面を残した状態で床面を起毛してつくられる本来のスエードとは区別されます。

耐久性の比較:最も長持ちするのはフルグレインレザーの革製品

フルグレインレザー、コレクテッドグレインレザー、スプリットレザーの3種類を比較すると、最も耐久性が高いのはフルグレインレザーです。革の最も丈夫な表面層である銀面を削らないフルグレインレザーは、その自然な素肌を最も長く楽しむことができます。以下に、それぞれの革の基本的な比較をまとめます。

フルグレインレザー コレクテッドグレインレザー スプリットレザー
耐久性 最も高い 低い
質感 自然 均一 均一
軽さ 軽い
価格

以上をまとめると、耐久性と自然な表情を最重視するならフルグレインレザー、均一な見た目と価格のバランスを求めるならコレクテッドグレインレザー、軽さや柔らかさを優先するならスプリットレザーが適しています。いずれを選ぶにしても、それぞれの特徴を理解した上で、ご自身の用途や好みに合った革製品を選ぶことが大切です。

トップグレインレザーの正体とは?

革製品を選ぶときに注意したいのが、トップグレインレザー(Top grain leather)という革です。革は原厚が5mm以上に及ぶものもあるため、革製品のパーツとして使いやすくするために「銀面を含む革」と「床面のみの革」に分割されます。このときの「上部(トップ)側の銀面(グレイン)を含む革」が、本来の意味でのトップグレインレザーです。そして、下部側の革がスプリットレザーに当たります。

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つまり、トップグレインレザーは「銀面を含む革の総称」で、銀面を全く削らないフルグレインレザーと、銀面の一部を削って整えたコレクテッドグレインレザーの両方が含まれます。しかし、トップグレインレザーは、銀面を整えたコレクテッドグレインレザーと同じ意味で使われることも少なくありません。商品説明にトップグレインレザーと記載されている場合は、フルグレインレザーなのか、それともコレクテッドグレインレザーなのかを確認することをおすすめします。

その他に革製品の耐久性を左右する3つのポイント

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長持ちする革製品を選ぶときは、革の銀面(表面の層)がどれだけ削られているか、つまり、フルグレインレザー、コレクテッドグレインレザー、スプリットレザーのどれが使われているかが重要です。しかし、革の銀面の状態が同じ場合、例えば同じフルグレインレザーが使われているときは、どのように耐久性を判断すればよいのでしょうか。その場合、耐久性は主に次の3つのポイントで判断できます。 ・原皮の年齢:元となる動物の年齢 ・なめし方:革のなめしに使われた方法 ・革の部位:製品に使われている部位

成熟した動物からつくられる革製品は丈夫になる

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革製品の耐久性は、元となる動物の年齢によっても変わります。例えば、革製品によく使われる牛革の場合も、元となる牛の年齢によって革質や耐久性が異なります。カーフ(子牛の革)、キップ(若牛の革)、カウ(メス成牛の革)など呼び方も年齢によって変わり、最も丈夫なのはカウやステア(去勢したオス成牛の革)です。その理由は、人の肌を想像するとわかりやすいです。赤ちゃんの肌は非常に柔らかくてデリケートですが、大人になるにつれて肌は厚くて丈夫になります。同様に、革も年齢が上がるほど丈夫になるのです。カーフやキップは、カウやステアよりも柔らかくてなめらかな傾向がありますが、その代わりに耐久性は少し劣ります。この傾向は、牛革だけでなく豚革や鹿革など多くの動物の革にも当てはまり、成熟した動物からつくられた革は丈夫になります

カウ・ステア(成牛の革) キップ(若牛の革) カーフ(子牛の革)
耐久性 高い 繊細
質感 なめらか 非常になめらか

より長く愛用できる革製品を求める方には、牛革なら「カウ」や「ステア」でつくられた製品がおすすめです。 ※5種類の牛革(カーフ、キップ、カウ、ステア、ブル)の違いは以下の記事で詳しく解説しています。>5種類の牛革の違いから最適な革財布を選ぶ方法

クロムなめしの革でつくられる革製品は丈夫になる

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動物の「皮」は、なめすことで丈夫で腐らない「革」になります。そして、なめすときに使う成分によっても革製品の耐久性は変わります。一般的な革製品で使われる革は、ほぼ全て「クロム」か「タンニン」、またはこれらの組み合わせでなめされますが、クロムでなめした革は特に耐久性が高くなります。ミネラル成分のクロムは、植物成分のタンニンに比べて、革の繊維と強い結びつき(配位結合)をつくるためです。実際に強度が求められる野球グローブの革にもクロムなめしの革がよく使われます。一方で、タンニンなめしの革は、耐久性は少し劣りますが、革らしい色つやの変化を味わえるのが大きな魅力です。両方のなめしの性質を生かすために、クロムでなめした後にタンニンでなめす「コンビなめし」という方法もあります。このなめし方はクロム由来の耐久性とタンニン由来の経年変化のどちらも楽しめるハイブリッドな方法です。

クロムなめし コンビなめし タンニンなめし
耐久性 非常に高い 高い
経年変化 わずか 豊か 非常に豊か

革製品をより長く愛用したい方には、「クロムなめしの革」や「コンビなめしの革」を使った製品がおすすめです。

背中から尻周りの革でつくられる革製品は丈夫になる

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同じ1枚の革から切り出して作った革製品でも、耐久性が異なることがあります。革質や耐久性は、革の部位によって異なるからです。日本では、革の部位は主に「ベンズ(背中から尻周り)」「ショルダー(肩周り)」「ベリー(腹周り)」の3つに分かれます。この中で最も丈夫なのはベンズで、その次がショルダーです。これらの部位は繊維が密に詰まっており、きめが細かく、耐久性が非常に高いのです。ベンズの耐久性が高い理由は、体が動いても繊維がほぐれにくい部位であること、そして、体を支えながら雨風や摩擦、衝撃といった自然環境に耐える必要があることです。一方で、肩周りのショルダーは首や前足の動きに合わせて革の繊維が少しだけほぐれる傾向があります。そのため、ベンズよりも耐久性は多少劣りますが、程よい柔らかさがあるのが特徴です。そして腹周りのベリーは、脂肪が多いため、繊維がゆるく柔らかい質感の部位になります。

べンズ(背中から尻周り) ショルダー(肩周り) ベリー(腹周り)
耐久性 非常に高い 高い 低い
質感 ハリがある 柔らかい

実際には、多くのメーカーは各部位を適材適所に振り分けて革製品をつくります。特に質にこだわるメーカーは、製品の外装等の強度が必要な部分にはベンズを、それ以外の部分にはショルダーを適切に使い分けることが多いです。革製品をより長く愛用したい方は、同じ製品を店頭で見比べられる場合、ベンズやショルダーがメインで使われているかどうかを確認してみましょう。目安としては、きめが細かくハリのある革質の個体を選ぶことをおすすめします。

革製品の耐久性を見極める3つの方法

①革の表面、断面、裏面を観察する

実物を見て革製品を選ぶとき、その耐久性を見極めるポイントは、表面や裏面、断面の観察です。厳密に見分けることは難しいですが、それぞれの状態によって製品の耐久性を判断する目安になります。

表面を観察する

革の表面に不均一な毛穴や自然なシワ(ナチュラルマーキング)が確認できたら、その革は丈夫なフルグレインレザーである可能性があります。フルグレインレザーは表面層(銀面)が削られていないため、天然の状態がそのまま保たれているからです。

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逆に、毛穴が潰れていたり、均一すぎる表面の場合は、コレクテッドグレインレザーやスプリットレザーの可能性があります。また、店頭で同じ製品の別個体を比べるとき、より丈夫な革の部位が使われているかを見極めるには、表面の「きめの細かさ」や「ハリの強さ」に注目しましょう。表面が緻密でハリがある個体は、丈夫な部位(ベンズやショルダー)でつくられていると考えられます。ベンズやショルダーから切り出した革は、繊維が細かく密に絡んでいます。

断面を観察する

革の断面が見える製品の場合は、その繊維層に注目してください。断面がコーティングされていなければ、表面の緻密な層(銀面)と裏面の粗い層(床面)の2層が見えるはずです。このとき、銀面が厚いほどその革は丈夫だと言えます。

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銀面が厚いということは、フルグレインレザーや、銀面があまり削られていないコレクテッドグレインレザーであると考えられます。具体的には、銀面の厚みが1mm程度あるかどうかを丈夫な革の目安にしてみてください。

裏面を観察する

裏地のない製品の場合は、革の床面(毛羽立つ繊維を持つ裏面)を観察することができます。同じ製品の別個体を比べたときに、床面の繊維が細かく密に絡み合っているなら、丈夫な部位(ベンズやショルダー)が使われている可能性が高いです。

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繊維が粗い腹周りの部位(ベリー)と、繊維が細かい背中周りの部位(ベンズ)との差は、表面よりも裏面にはっきりと現れます。

②耐久性を判断できる次のような情報を確認する

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革製品の耐久性を見極めるためには、商品の詳細ページを丁寧に確認しましょう。多くの場合、使用されている革の種類やなめし方法、元となる動物の年齢といった重要な情報が記載されています。例えば、商品ページにフルグレインレザーと記載されていれば、その製品は耐久性に優れる可能性が高いです。また、クロムなめしやコンビなめし、カウやステアと書かれていれば、それらも耐久性の高さを示す目安になります。耐久性を判断する目安となる情報をまとめました。

耐久性 最も高い 高い 並〜低い
革の種類 フルグレインレザー コレクテッドグレインレザー スプリットレザー
動物の年齢 カウ・ステア(成牛の革) キップ(若牛の革) カーフ(子牛の革)
なめしの方法 クロムなめし コンビなめし タンニンなめし
使用部位 べンズ(背中から尻周り) ショルダー(肩周り) ベリー(腹周り)

より長く愛用できる革製品を選びたい場合、この表を参考に商品詳細を確認してみてください。

③ブランドに次のような質問をする

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実物の製品や商品ページから得られる情報には限りがあり、耐久性や品質の判断が難しいことがあります。そんな時に最も確実な方法は、ブランドやメーカーに直接問い合わせることです。高品質な革製品を提供するブランドやメーカーは、使われている革の種類、なめしの方法、使用部位など、製品に関する多くの詳細情報を把握しています。顧客からの質問に対して、丁寧に回答してくれるはずです。

どんな質問をすればいいのか

【革の種類】:この革はフルグレインレザーですか?【なめしの方法】:この革のなめしにはクロムは使われていますか?【使用部位】:この鞄の革はどの部位から取っていますか?【元となる動物の年齢】:使用されている革は、成牛のものですか?

このように、具体的な質問をすることで、革製品の耐久性についての情報を詳しく知ることができます。長期間使いたいと考えている革製品を選ぶときには、この方法は最も確実です。

簡単なメンテナンスで革製品の寿命は大きく延ばせる

どんなに高品質な革製品を選んでも、適切にお手入れしなければ寿命は短くなってしまいます。特に初心者の方は、どのようなお手入れが必要なのか迷うことも多いでしょう。しかし、革製品のメンテナンスは非常にシンプル。普段のお手入れは、最も基本的で最も重要といえる「ブラッシング」がおすすめです。

革製品の寿命を延ばすためにはブラッシングが重要

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革製品を長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。ブラッシングは、その中でも最も重要と言えます。

なぜブラッシングが重要なのか

革製品を使っていると、空気中に舞った砂や埃が知らず知らずに表面に付着しています。これらの乾いた微細な粒子は、革の表面からじわじわと油分を吸い取り、徐々に革を乾燥させます。革は乾燥すると強度が落ち、破損につながる恐れがあるのです。それを未然に防ぐために、ブラッシングは非常に重要です。

いつブラッシングすればよいのか

砂や埃がつきやすい靴や鞄の場合は特に、家に帰った時など、習慣化できるタイミングで毎回行うことがおすすめです。30秒ほどで全体を軽くブラッシングするだけでも乾燥を防ぎながら革を綺麗に保つことができます。

どんなブラシを選ぶべきか

市販されているブラシは、豚毛、馬毛、山羊毛のものが主流です。特殊な革を除いて、日常的なブラッシングには馬毛や山羊毛のブラシがおすすめです。これらの毛は豚毛に比べて細かく柔らかいため、革製品に付いた細かな埃を優しく効果的に取り除けるからです。

頻度の目安とやり方

よく使う靴や鞄は、少なくとも週に一度は行うのがおすすめです。砂や埃がつくことが少ない財布などの革小物は、月に一回程度、縫い目などの細かい隙間を含めて隅々までブラッシングしてください。あまり力を入れずに優しくブラシがけすることが大切です。丁寧にブラッシングすることで、革製品の寿命を延ばすことができます。

革製品を長持ちさせる適切な革用クリームの使い方(起毛革以外の場合)

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革製品のお手入れはブラッシングが基本ですが、必要に応じた革用クリームの塗布も重要です。一般的な革製品にオールマイティに使えるおすすめのクリームと、その使い方を説明します。※起毛革や特殊な革のお手入れ方法はブランドに直接問い合わせるのが確実です。

いつクリームを塗るべきか

定期的にブラッシングを行っている場合は、半年に一回程度を目安にクリームを塗るとよいでしょう。ただし、部分的な色褪せやカサつきが見られる場合は、半年経っていなくてもクリームを塗ってあげてください。水に濡れてしまった場合は、自然乾燥させてから隅々までクリームで保湿することが重要です。水に濡れた革も、適切に保湿して乾燥を防ぐことで丈夫に長持ちしてくれます。

クリームの選び方

一般的な革には「デリケートクリーム」と呼ばれる、水分と油分がメインのクリームがおすすめです。このタイプのクリームは水分が多めに含まれているため、油分が偏らずに革全体に均一に浸透します。シミになりにくく、油分を入れすぎて革がベタついたり変色したりするリスクも低いです。

塗り方のポイント

基本的には、以下のような手順でクリームを塗るとよいです。 【汚れを取り除く】:まずは、革製品についている埃や汚れを優しくブラッシングで取り除きます。【薄く均一に塗り広げる】:クリームは少量ずつ手に取り、くるくると円を描くように優しく満遍なく塗り込みます。【乾燥させる】:クリームが浸透するまで、お使いの製品に記載されている適切な時間を置きます。【余分なクリームを拭き取る】:柔らかい綿の布で優しく乾拭きして余分なクリームを拭き取ります。【仕上げにブラシをかける】:布から出る毛羽や隙間に残ったクリームを落とすために、仕上げのブラッシングを行います。

以上のようなケアを行うことで、革製品を美しく長持ちさせることができます。